『大相撲 平成二十八年秋場所(2016年9月場所)』は、2016年9月22日は十ニ日目です。

 

 

「豪栄道」が横綱「鶴竜」を破り初優勝へ前進

www.sumo.or.jp

 

平成二十八年秋場所は、昨日11日目を終えて、東大関の「豪栄道(ごうえいどう)」が初日から勝ちっ放しの11戦全勝で来ていて、優勝争いの単独トップをひた走っています。

豪栄道と優勝争いをしているのは、先場所名古屋場所を優勝した東横綱の「日馬富士(はるまふじ)」で、9勝2敗と星2つの差で追走しています。同じく首位と星2つの差で追っているのは東関脇の「高安(たかやす)」と、平幕の東前頭14枚目の「遠藤(えんどう)」です。

ここまでに紹介した4力士は12日目も全て勝利していて、星を一つずつ伸ばしていることから勝敗の差に変化はありませんでした。

今日、豪栄道は東横綱「鶴竜(かくりゅう)」との対戦が組まれていて、いよいよここからがクライマックスと相成りました。豪栄道対鶴竜の相撲は、立ち会いはほぼ互角、豪栄道が両差し、鶴竜が張り差しを狙いましたが両者廻しを取れず、はずや張り手などによる土俵中央での攻防が続きました。若干押され気味だった豪栄道は一瞬引く素振りを見せましたけど、そこを何とか我慢して足を前に進めると、今度は鶴竜が引いてしまい、豪栄道はその隙きを逃さずに前に出て「押し出し」て勝利しています。

この日の大相撲中継は、解説に元大乃国の「芝田山」親方が出演していました。芝田山さんも「我慢ですよね、ええ」「一瞬引きかけて、思い直して今度、反対に鶴竜の方がですね、頭を抑えに行ってしまいましたね、我慢できずに」と仰っています。向こう正面に座っていた元幕内・豊真将の「立田川」さんも「お互いの流れのつかみ合いがあったんですけど。そこで(腰を)低く辛抱してですね、相手に引かせて自分が突いていく、豪栄道の相撲ですよね」と我慢したことと、流れを逃さない調子の良さを褒めていました。

また、取組後に当の豪栄道は「我慢して取れました」と、実況や解説と同じことを言っていました。やはりあの一瞬引こうとしたところで我慢できるかできないかが勝敗をわけたところだったのでしょう。

豪栄道は13日目の対戦相手は日馬富士に決まっています。天王山です。今日、豪栄道が鶴竜に負けていれば星1つの差で直接対決を迎えることになりましたから、今日鶴竜に勝って星2つの差で直接対決を迎えられたことの意味はとてつもなく大きいと思います。精神的な余裕が段違いのはずです。

今場所の豪栄道は確か角番でしたね、今場所を迎えるにあたって大きな目標として8勝して勝ち越し角番脱出することがあったと思いますけど、今や優勝争いの単独トップです。白鵬が休場をしていて、鶴竜も休場明けとはいえ、2人の横綱と3人の大関を従えて、しかも星2つの差で単独トップという成績は運が良いだけではたどり着けない場所でしょう。自信を持って相撲を取っていただきたいです。

 

 

高安と遠藤が元気です

日馬富士と同じく2敗の高安は、相撲に安定感が出てきました。これまでは調子が良いときと悪いときの差がハッキリしている、つまりムラの大きい力士という評価を受けることが多かった高安関ですけど、今場所は激しい取り口は健在ながら頭は非常に冷静なようでして、昨日は日馬富士を土俵際の突き落としていましたし、今日も難敵である西前頭筆頭「嘉風(よしかぜ)」を押し出していました。

同じく2敗の平幕の遠藤は、ここ1年ほどでしょうか、膝と足首の怪我に苦しんでいたかと思いますけど、今場所は怪我以前に見せていた粘り強い足腰が復活しています。膝を曲げて腰を落として取る相撲が戻っていきました。三役レベルの力士に見えます。

遠藤は番付が14枚目と下位なことがあって、日馬富士や高安よりも対戦相手に恵まれていると言えるかもしれません。しかし、今の遠藤の取り口なら幕内の上位と相撲をしても良い結果を得られるのではないかと思います。

終盤の対戦相手はまだ決まっていないと思いますので、勝敗の結果次第では前頭の筆頭や2枚目辺りの上位との直接対決も組まれるかもしれないですね。三役以上との対戦はさすがにないでしょうか。個人的に高安との対決を見たいのですが。

 

 

宇良が負け越し

話題の十両力士、東十両筆頭の「宇良(うら)」は、12日目に東十両9枚目の「佐藤(さとう)」に押し倒しで敗れ、負け越しが決まっています。各界デビューから連続の勝ち越しが8場所続いていたそうですけど、初めて負け越してしまい記録がストップしてしまいました。

十両筆頭ですから、今場所に勝ち越しさえすれば高確率で幕内昇進の可能性があったと思いますけど、負け越してしまったため、来場所の幕内昇進はなくなりました……残念です。

今場所の宇良は2連勝でスタートして幸先が良いと思ったのですが、そこから5連敗を喫していました。解説の方々の意見を聞く限り、対戦相手が宇良の相撲を研究してきたことが原因ではないか、というものが多かったと思います。

ただそれだけではなく、先場所の取り組みで怪我をした右足首の具合がまだ良くないのではないか、と見ていて感じられます。今場所の宇良は先場所までの躍動感がないように私には見えるのです。大人しいです。

 

 

おわりに

今場所の大きな話題は、東大関「稀勢の里(きせのさと)」の横綱昇進でした。優勝すればかなり高い確率で横綱に昇進できるのでは、と言われていた場所でしたが、初日に早速敗けてしまい、その後も前半戦でもう1敗、中盤から持ち直したものの、昨日、豪栄道に敗れて優勝の可能性はほぼなくなりました。

今場所の前半の主役は東前頭筆頭「隠岐の海(おきのうみ)」でした。2横綱3大関を破っており、まさに台風の目となっていましたが、1敗してからはトーンダウンして7勝5敗です。もしかしたら遠藤との対戦が組まれるかなと期待しています。

さて、明日は大一番、豪栄道対日馬富士が結びの一番で組まれています。豪栄道がここに勝利すれば、優勝はほぼ確定でしょう。非常に楽しみです。

 

dysdis.hatenablog.com